食品の中の多くは人の消化酵素によって消化されますが、消化できない成分があります。
食物繊維は消化できない成分の一つであり、消化されずにそのまま大腸まで運ばれます。
そんな食物繊維の重要な働きについて一緒に見ていきましょう。
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維
■不溶性食物繊維
保水性が高く便を柔らかくする。便の量、排便回数を増やし大腸の通過時間を短くする。
胃の中の内容物の排出速度を遅くし、満腹感を促す。
■水溶性食物繊維
発酵性が強く、短縮脂肪酸を作る。腸内pHが低下し腸内環境を整える。
コレステロールや胆汁酸の吸収を抑え、血中コレステロール値が低下する。
粘性食物繊維はゲル化し栄養素の吸収を緩やかにし、血糖値やインスリンの急な上昇を抑える。
胃の中の内容物の排出速度を遅くし、満腹感を促す。
こんにゃくは食物繊維の中の「グルコマンナン」は粘質多糖類で、吸収するとかさを増し粘度の高いコロイド状になります。
食物繊維はどんな働きをする?
便秘の予防・改善
不溶性食物繊維は水分を吸収し膨潤することで便を柔らかくし、また量も増やしてくれます。
腸内環境を整える
水溶性食物繊維は腸内細菌によって発酵し腸内を酸性にして乳酸菌やビフィズス菌を増やすことで腸内環境を整えます。
また発がん性の物質やアレルギー性の物質を吸着し、体外に排出してくれます。
血糖値の急な上昇を抑える
水溶性食物繊維の粘性により胃から大腸への内容物の動きが遅くなり、デンプンの消化・吸収速度を遅くします。
それにより、急激な血糖値の上昇を抑えられインスリンの分泌も抑制されます。
過食による肥満の防止
食物繊維は胃の中で膨潤し、内容物のかさが増すことで胃の中での滞留時間を長くしてくれます。
その影響で満腹感が得られ、エネルギーの過剰摂取を予防できます。
コレステロールの吸収を抑制
水溶性食物繊維は小腸の中でコレステロールや胆汁酸を吸着して、便の中への排泄を促進してくれます。
体内での食物繊維の働き
口内
■咀嚼回数の増加
■唾液分泌の促進
■歯垢の形成防止
■虫歯の予防
胃
■胃液の分泌促進
■吸収力で内容物のかさ増し
小腸
■内容物の移動を遅らせる
■吸収速度を遅らせ血糖値の急な上昇を抑える
■胆汁酸やコレステロール、ミネラル、その他有害物質を吸着し体内への吸収を抑制
食物繊維が多く含まれる食品
不溶性食物繊維
セルロース:穀類、野菜、豆類
ヘミセルロース:穀類、豆類
ペクチン:未熟な果物、野菜
β-グルカン:キノコ類、パン酵母
イヌリン:ごぼう、きくいも
キチン・キトサン:エビ、カニの殻
コンドロイチン硫酸:ふかひれ
水溶性食物繊維
ペクチン:熟した果物
β-グルカン:大麦、オーツ
グルコマンナン:こんにゃく
グアーガム:マメ科グアーの種子
アガロース:天草、おごのり
アルギン酸:こんぶ、あらめ
カラギーナン:紅藻類
食物繊維のまとめ
食物繊維は腸管内で重要な働きをしています。
水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維の二つに分けられ、それぞれ体内での生理作用は異なります。
日本人の食事摂取基準によると、1日の食物繊維摂取量は男性で20g以上、女性で18g以上としていますが
現在の日本人は11g~17g程度しか摂取できていないのが現状です。
特に若い世代ほど摂取量が少ないので、積極的に「食物繊維」を採るようにしてみてください。
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